2020年、スティーブジョブズの名言や卒業スピーチ・プレゼンを改めて考えてみる。

2011年に死去したスティーブジョブズの名言やスピーチを2020年の今、改めて考えてみたい!

スティーブジョブズを尊敬こそしても、自分は天才じゃないし、あそこまでの狂気と熱狂を持つことはできない…。

あなたはAppleの創業者スティーブジョブズに興味をもって、その経歴や偉業、名言やスピーチなどを色々調べる中で当記事にたどり着いたのだと思います。

そんなあなたに朗報です!
「2020年、スティーブジョブズの名言や卒業スピーチ・プレゼンを改めて考えてみる。」
この記事を読めば、スティーブジョブズの名言や卒業スピーチの内容を知れるだけでなく、

「消える仕事」「10年続く稼げるスキル」などの言葉で賑わう、激変の時代に私たちがジョブスの言葉をどう受け止めて、これからどのように生きていけばよいかを考えてみます。

私もスティーブジョブズに感化され、ネットで様々な名言や卒業スピーチの情報を収集していた時期がありました。
しかし、どの記事もジョブズが死去した2011年当時のものばかりで、ジョブズの名言などを知り感化されることはあっても、今の自分の人生やキャリアに役立てられる情報は得られませんでした。
 
ジョブズが死去してから約10年が経過した2020年の今、世の中はA技術革新とグローバル化で大きく変化しました。
2020年の今だからこそ、当時のジョブズの名言やスピーチ、プレゼンから学べることがたくさんあるのではないかと思い、当記事を執筆いたしました。
あなたの人生を見直すきっかけに、この記事がお役に立てば幸いです。
まずは、スティーブジョブズの数々の名言やスピーチ、プレゼンについて紹介をしていきたいと思います。
すでにご存じの方も、今回初めて見られる方も、ぜひ改めてジョブズのプレゼンやスピーチを再視聴してみてください。

Apple製品発表のプレゼン

まずはスティーブジョブズを一躍有名にしたApple製品発表のプレゼン動画を見てみてください。(時系列順)

1984年 Mac発表のプレゼン

1998年 初代iMac発表のプレゼン 

2001年 初代iPod発表のプレゼン

2005年 iPod Nano発表のプレゼン 

2007年   ワールドワイド・ディベロッパーズ・カンファレンスのプレゼン

2007年 iPhone発表のプレゼン

2008年 iPhone 3G発表のプレゼン

2008年 MacBook Air発表のプレゼン

2010年 iPad発表のプレゼン

2010年 iPhone4発表のプレゼン

 
時系列に沿って、ジョブズのApple製品発表のプレゼンを並べてみました。
ジョブズのプレゼンの詳細についての考察はすでにまとめてらっしゃる方がたくさんいるのでここでは割愛します。
会社などでプレゼンをする機会があり、ジョブズのプレゼンから学ぼうと考えられていらっしゃる方は、ぜひ下記の参考書籍を一読ください。
 
【参考書籍】
 
2020年の今、我々がジョブズのプレゼンに学ぶ一番のポイントは、「パッション>テクニック」、「シンプルイズベスト」ということです。
ジョブズが生み出したiPhoneの登場により、だれもが簡単に情報にアクセスできるようになりました。
そして、だれもが簡単に情報を発信できるようになりました。
 
その結果、選択可能な情報量は劇的に増加し、その中から消費する情報を個人で自由に意思決定をしていく時代になりました。
具体的に言えば、一昔前は、だれもがスポーツ観戦といえば野球かサッカー。消費する音楽は音楽番組に出演する有名ミュージシャンの新曲という時代でした。
しかしながら、ジョブズが作り出した世界によって、私たちは、日本にいながらインドの国民スポーツであるカバティやクリケットを楽しむこともできます。そして、サッカーチームを応援するとしても、J1の有名チームではなく、J3のローカルチームを応援することもできます。
 
例えば、1万人に1人しか持たないような趣味を自分が嗜好していたとしても、日本人口1億2000万人でみると、日本国内には12,000人の同じ趣味の仲間がいることになります。
昔は、「オタク」と呼ばれる人たちは日の目を見ることなく隠れて自分の趣味を楽しく事しかできませんでした。
しかし、インターネットとスマートフォンの登場により、だれもが情報にアクセスし、情報を発信し、簡単に繋がることができるようになりました。
その結果、みんなに合わせる必要はなく、自分が本当に好きなことを発信し、同じ価値観の人たちとのコミュニティ形成が容易になりました。
 
ジョブズが亡くなった2011年以降、この流れは加速しています。
そして、私たちは自分の仲間とつながるために、情報を発信するようになりました。
そうして私たちは誰もが「ストーリーテラー」として自分の物語を語ることが求められるようになりつつあります。
これは、アクセスする情報が劇的に増え、飽和した情報の中から選ばれる必要があるからです。
 
たとえば、企業に目を向けてみると、高度経済成長からバブル崩壊までの日本と世界は物質的に恵まれていなかったため、モノを作れば売れる時代でした。
しかし、モノが飽和し物質的に豊かになった昨今は、単にモノを作っても売れない時代になりました。
その飽和時代に企業はビジョンを売るようになりました。
 
  • Googleは「世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにする
  • Amazonは「地球上で最もお客様を大切にする企業
  • スターバックスは「コーヒーを通じてすべてのお客様へ最高のスターバックス体験(感動経験)を提供する
  • パタゴニア私たちは、故郷である地球を救うためにビジネスを営む
 
例えば、パタゴニアには熱狂的なファンがたくさん存在しています。
これは、パタゴニアという企業のビジョンをクールだと感じているからです。
そして、彼らはパタゴニアを愛し、パタゴニアのブランドを消費します。
 
これと同様のことが、ジョブズ亡き時代には個人でも起こりつつあります。
個人が選択できる情報が劇的に増加したため、その中から、共感できる人のもとに人が集まるようになりました。
例えば、インフルエンサーやユーチューバー、インスタグラマーだけでなく、最近はオンラインサロンなどもこれに該当します。
 
私たちは、ジョブズの生み出したスマートフォンの登場によって、だれもがストーリーテラーになる時代を生きているのです。

スタンフォード大学卒業スピーチ

次に、歴史に残るスピーチとして名高い、スタンフォード大学での卒業スピーチ動画を見てみてください。

スタンフォード大学卒業スピーチ

卒業スピーチでジョブズが語った言葉は3つです。
  • 「点と点をつなげる」
  • 「愛と敗北」
  • 「死」
スピーチの全文を掲載している記事もたくさんありますので、ここでは割愛しますが、
スピーチの中で有名になった名言に、
「もし今日が最後の日だとしても、今からやろうとしていたことをするだろうか」
「ハングリーであれ。愚か者であれ。」
という言葉あります。
これらの名言を踏まえて、いま私たちが生きる2020年にジョブスの残した言葉がどう役立つのかを考察してみたいと思います。
 
ジョブズが東洋的思想を嗜好していたことはとても有名です。
京都にある苔寺にはお忍びで毎年家族で旅行に行っていたほどです。
そして、東洋的思想には以下のようなものがあります。
  • 他人と過去は変えられない。自分と未来は変えられる。
  • 過去の事実は変えられないが、過去の解釈は変えられる。
  • 世の中にはただ事象があるだけであり、それをどのように解釈するかでその意味が変わる。
ジョブズのスピーチの3つのテーマ、「点と点をつなげる」「愛と敗北」「死」はまさにこのことを指示しているのだと考える。
分が過去に経験してきた出来事を「点」でとらえるのではなく、「線」「面」でとらえることによって、そこに意味が生まれ、ストーリーとなる。
敗北して一度は挫折した経験を乗り越えることによって、成功を手にする。そしてその乗り越えることができた理由は愛ゆえのもの。
人はいつか死ぬものだから、他人の物語を生きる余裕はなく自分の物語を生きることに専念する必要がある。
 
これらのジョブズの名言は、自分という人生の物語をストーリーテラーとして語るかを示しているのです。

スティーブジョブズの死後2011年から2020年に起きた社会の変化

次に、ジョブズが亡くなった2011年以降に世の中がどの様に変化していったのかをまとめてみました。
 
  • 2011年 ジョブズ死去
  •      東日本大震災
  • 2012年 LINEの登場
  •      FacebookがInstagramを買収
     
  • 2013年 ディープラーニングの普及によるシンギュラリティの加速
  • 2014年 ジェレミー・リフキン、限界費用ゼロ社会の出版
  •     (3Dプリンター、ドローン、シェアリングエコノミーへの注目)
  •     トマ・ピケティ、21世紀の資本の出版
  •     (格差社会の到来)
  • 2015年 SDGsが国連で採択
  • 2016年 Instagramユーザー5億人越え
  • 2017年 自動運転技術レベル3の突入
  • 2018年 GAFA BATの注目
  • 2019年 5G 中国VSアメリカ 
 
2011年、ジョブズが死去した年、日本では東日本大震災が起きました。
否応なしに私たち日本人は誰もが、ジョブズの卒業スピーチである2つのテーマ「愛と敗北」「死」と向き合うこととなりました。
 
2012年には、LINEやインスタグラムなどのSNSが普及し、個人が簡単に繋がりやすい時代になりました。これは、スマートフォンの登場によりPCに向かわなくても気軽にオンラインに繋がれるようになったことが一助を担っています。
 
2013年になると、ディープラーニングによるAIの学習速度が加速し、「シンギュラリティ」が現実を帯びるようになり、AIが人間の仕事をとってかわるユートピアかデストピアの議論がなされるようになりました。
 
2014年には、3Dプリンターやドローンなどの技術革新により製造や物流コストの低減によるインダストリー4.0へのシフトが提唱されました。
また、UberやAirbnbなどのシェアリングエコノミーが注目され、新しい働き方のモデルが提示されました。
その一方、トマ・ピケティの21世紀の資本の出版以降、グローバル経済における格差社会の問題が顕在化しました。
 
2015年には、国連でSDGsが採択され、既存の経済成長モデルの限界が認知され、持続可能な開発目標への取り組みが提示されました。
 
2016年にはInstagramユーザー5億人越え、SNS時代が到来し、
 
2017年には自動運転技術がレベル3へ突入し、技術革新により仕事が奪われる未来が現実のものとして、私たちの目の前に提示されました。
 
2018年には米国勢GAFAと中国勢BATが繰り広げるデジタルの覇権争いが、
 
2019年にはアメリアvs中国で第4次世界大戦ともいえる5G覇権争いが繰り広げられています。(第3次はアメリカvsロシアの冷戦)
 
ジョブズが死去した2011年以降、世界は激変し、グローバル間での覇権争い、格差社会、技術革新による雇用の喪失などの大きなうねりが巻き起こっているのです。

誰もがストーリーテラーになるAI時代、改めてジョブズの名言を考える

私たちは、ジョブズのスピーチを聞き、感銘を受けて、自分も彼のような偉大な人間になりたい!と思います。
けど、そう思っていても実際に行動をする人はごくわずかです。
それはなぜでしょうか。
そのヒントが、ラリースミスのTEDスピーチ「あなたに夢の仕事ができない理由」にあります。
ここでは、ラリースミスのスピーチから一部抜粋をしてみます。
 
「立派なキャリアを望むなら自分の情熱を追い求めなさい。夢を追い求めなさい。人生をかけて 夢中になれるものを追い求めなさい。」
何度こう言われても皆さんは、そうしないと心に決めているからです。
スティーブ・ジョブズが卒業式でやったスピーチを何回見ようとも やらないと決意してしまっているのです。
 
「世の中には情熱を追い求める特別な人間がいる。やつらは天才だ。スティーブ・ジョブズみたいな、俺は天才じゃない。5歳のときは天才だと思っていたが大学時代に教授から勘違いだと思い知らされて以来まるで縁がない。でも俺は天才じゃないにしても十分有能な人間だ。」 
 
「やるよ、やるとも。でも・・・でも・・・ 結局のところ俺は変人じゃない。情熱を追い求めるやつらはどこかオタクっぽいちょっと変わってる。そうだろう? 狂気と天才は紙一重って言うだろう。俺はヘンじゃない。スティーブ・ジョブズの伝記を読んだがとんでもない。やつとは違う。俺はいい人間だ。俺は普通だ。普通のいい人間だ。普通のいい人間には、情熱なんてないんだ  。」
 
私たちは、スティーブジョブズの卒業スピーチを聞き、感銘を受けるも、ラリースミスが指摘するように、自分には無理だと思ってしまいます。
しかしそれは、今の自分と偉業をなしたじょぶずとのGAPが大きすぎて自分がジョブズのような偉業を成し遂げることを現実味を帯びて感じることができないからではないでしょうか。
 
人間にはコンフォートゾーン、ストレッチゾーン、パニックゾーンの3つの領域があります。
  • コンフォートゾーン:恒常性、ホメオスタシスの領域であり、居心地のいい現状を維持するゾーン
  • ストレッチゾーン:コンフォートゾーンを一歩外に踏み出したゾーン。居心地の良い空間から飛び出し、程よい刺激とストレスで自己成長や自己変貌を遂げるゾーン。
  • パニックゾーン:ストレスフルな状態で、生命の危機に瀕する緊急事態。チャレンジする意欲が失われてしますゾーン。
いきなり、自分もジョブズの様な偉業を成し遂げる!という目標を掲げてしまうと、パニックゾーンに突入してしまいます。
ですので、程よく自己成長を目指せるストレッチゾーンに目標を設定することをお勧めします。
 
例えば、いきなりスタートアップで起業をして世の中に壮大なビジョンを掲げるのではなく、
まずは身の回り。例えばSNSでマイストーリーを語り、共感してくれる仲間を作っていくことならば誰にでもできます。
そしてそれは、自分の人生の「点と点をつなげる」ことに他なりません。
ジョブズの生み出したスマートフォンを使い、SNSで誰もがストーリーテラーになる時代に私たちは生きているのです。